富士フイルム デザインセンターが手がけるプロジェクト「CLAY material LAB」は、第一弾として、STUDIO BYCOLORの秋山かおり氏をデザインディレクターに迎え、企画展「IMPRESS」展を2025年3月20日(木・祝)より3月23日(日)まで、TIERS GALLERYで開催します。
色素を一切用いず、インク膜内に形成した微細構造が光を反射することで構造色を発現させ、見る角度や背景色によって色が変わる富士フイルムの「構造色インクジェット印刷技術」*。本展は、この技術にフィグラ株式会社による高精度な合わせガラス技術を重ね合わせ、木目を生きた証として光で印す家具(カリモク家具株式会社)や、大理石の奥行のある色や模様を写し取ったオブジェクト(矢橋大理石株式会社)など、インテリアや空間装飾、プロダクトでの表現の可能性を提案するプロトタイプを展示します。また、それぞれの作品完成までの制作工程や、構造色インクジェット印刷のデザインレシピも公開します。RGBの光が描き出す新たな加飾表現の可能性を、是非この機会にご覧ください。
*構造色インクジェット技術:https://www.fujifilm.com/jp/ja/news/list/7724
詳細はこちら
ディレクターズ メッセージ
私たちの日常はあらゆる色や素材に満ち溢れ、それらの存在は私たちを時にワクワクするような世界へ導いたり、時に途方もない悲しみの中で優しく包み込んだり、感情に寄り添い日々を豊かにしてくれます。
日本人の私たちは、遥か遠い昔から植物や鉱物から色素をいただき、衣服や器、住居など日々関わるものへといかしてきました。一方で、色素を得ずに色を表現できる’構造色’の存在が、近年ものづくりの現場で注目されているのをご存知でしょうか?
日本には古くから馴染みのある玉虫という昆虫がいます。染料や顔料は時と共に色や風合いが変わっていくものですが、玉虫の羽は構造色で成り立っており、玉虫の羽が装飾で使われている国宝玉虫厨子は1,000年が経つ今も美しい玉虫色が感じらるそうです。
構造色は、文字どおり表面構造で光の波長をコントロールして色を感じさせるため、構造が変化しない限り変わりません。’変わる’からこそ色や素材の魅力を感じられる私たち日本人でありたいと思いつつも、やはり遥か昔から’変わらない’ものに憧れる日本人の私たち。そんな相反する想いや欲求がこうした技術を生み出して新しい表現を可能とします。
これから1,000年後にどういったものとして残るのか、今まさに私たちのクリエイティビティが試されていると感じています。本展示’IMPRESS’は構造色のインクジェット印刷技術の可能性を私たちの日常へ広げる取り組みです。身近な色や素材の成り立ちに目を向け、’変わらない’ものを思い描く機会としていただけたら嬉しく思います。
STUDIO BYCOLOR 秋山かおり
「CLAY material LAB」メッセージ
古代から装飾品にも用いられてきた、自然が生み出す美しい「構造色」。
『「構造色」を技術で再現できれば、今までにない新たな表現が可能になるかもしれない。』
そのような思いから私たちは「構造色インクジェット技術」の開発に取り組み、実現しました。
「構造色」とは、光の波長程度の微細構造によって生じる発色現象で、物質自体に色素はなく、その微細な構造によって光が干渉・分光することで発色するメカニズムです。当社は、この構造色を発現するインクジェット技術を開発し、それによりオンデマンドでさまざまなデザインデータを構造色で表現することが可能になりました。私たちはこの技術が、光をいかした表現や、光を用いた機能とデザインの共存など、従来にない可能性を秘めていると感じています。今回の展示を通じ、構造色インクジェット技術がグラフィック表現の新たな「画材」の1つになれば、と願っています。




「CLAY material LAB」について
富士フイルムの要素技術や高機能材料が持つ価値や可能性を、「マテリアルデザイン」を通じて可視化し、発信することで新たな気づきや出会いに繋げることを目的に、2024年に立ち上げたプロジェクト。さまざまな
分野のデザイナーやクリエイターとのコラボレーションを通じ、富士フイルムが有するユニークな技術の多様な可能性を探索しています。
色素を一切用いず、インク膜内に形成した微細構造が光を反射することで構造色を発現させ、見る角度や背景色によって色が変わる富士フイルムの「構造色インクジェット印刷技術」*。本展は、この技術にフィグラ株式会社による高精度な合わせガラス技術を重ね合わせ、木目を生きた証として光で印す家具(カリモク家具株式会社)や、大理石の奥行のある色や模様を写し取ったオブジェクト(矢橋大理石株式会社)など、インテリアや空間装飾、プロダクトでの表現の可能性を提案するプロトタイプを展示します。また、それぞれの作品完成までの制作工程や、構造色インクジェット印刷のデザインレシピも公開します。RGBの光が描き出す新たな加飾表現の可能性を、是非この機会にご覧ください。
*構造色インクジェット技術:https://www.fujifilm.com/jp/ja/news/list/7724
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ディレクターズ メッセージ

私たちの日常はあらゆる色や素材に満ち溢れ、それらの存在は私たちを時にワクワクするような世界へ導いたり、時に途方もない悲しみの中で優しく包み込んだり、感情に寄り添い日々を豊かにしてくれます。
日本人の私たちは、遥か遠い昔から植物や鉱物から色素をいただき、衣服や器、住居など日々関わるものへといかしてきました。一方で、色素を得ずに色を表現できる’構造色’の存在が、近年ものづくりの現場で注目されているのをご存知でしょうか?
日本には古くから馴染みのある玉虫という昆虫がいます。染料や顔料は時と共に色や風合いが変わっていくものですが、玉虫の羽は構造色で成り立っており、玉虫の羽が装飾で使われている国宝玉虫厨子は1,000年が経つ今も美しい玉虫色が感じらるそうです。
構造色は、文字どおり表面構造で光の波長をコントロールして色を感じさせるため、構造が変化しない限り変わりません。’変わる’からこそ色や素材の魅力を感じられる私たち日本人でありたいと思いつつも、やはり遥か昔から’変わらない’ものに憧れる日本人の私たち。そんな相反する想いや欲求がこうした技術を生み出して新しい表現を可能とします。
これから1,000年後にどういったものとして残るのか、今まさに私たちのクリエイティビティが試されていると感じています。本展示’IMPRESS’は構造色のインクジェット印刷技術の可能性を私たちの日常へ広げる取り組みです。身近な色や素材の成り立ちに目を向け、’変わらない’ものを思い描く機会としていただけたら嬉しく思います。
STUDIO BYCOLOR 秋山かおり
「CLAY material LAB」メッセージ
古代から装飾品にも用いられてきた、自然が生み出す美しい「構造色」。
『「構造色」を技術で再現できれば、今までにない新たな表現が可能になるかもしれない。』
そのような思いから私たちは「構造色インクジェット技術」の開発に取り組み、実現しました。
「構造色」とは、光の波長程度の微細構造によって生じる発色現象で、物質自体に色素はなく、その微細な構造によって光が干渉・分光することで発色するメカニズムです。当社は、この構造色を発現するインクジェット技術を開発し、それによりオンデマンドでさまざまなデザインデータを構造色で表現することが可能になりました。私たちはこの技術が、光をいかした表現や、光を用いた機能とデザインの共存など、従来にない可能性を秘めていると感じています。今回の展示を通じ、構造色インクジェット技術がグラフィック表現の新たな「画材」の1つになれば、と願っています。




「CLAY material LAB」について
富士フイルムの要素技術や高機能材料が持つ価値や可能性を、「マテリアルデザイン」を通じて可視化し、発信することで新たな気づきや出会いに繋げることを目的に、2024年に立ち上げたプロジェクト。さまざまな
分野のデザイナーやクリエイターとのコラボレーションを通じ、富士フイルムが有するユニークな技術の多様な可能性を探索しています。