「肌」 ー東京造形大学 清家弘幸ゼミ展 2021ー

EXHIBITION

「肌」 ー東京造形大学 清家弘幸ゼミ展 2021ー

会期:2021年11月16日~22日
   11:00~20:00(最終日は17:00閉場)

主催:東京造形大学 清家弘幸ゼミ
企画:高田来未
制作:太田春緋・池谷奈穂・加藤真菜・黒瀧藍玖・新井木凛
協力:TIERS GALLERY
小野栞(大学院 博士後期課程3年)
八代真穂(大学院 修士課程 2019年修了)
黒山真央・宮田桃花(テキスタイルデザイン専攻領域4年)

肌とは人のからだを覆う表皮のことで、皮膚とは異なり、肌が合うなど人の気質や気性についての意味も含まれています。人種・性別・年齢などを問わず、感情や体調、その人の機微をも映し出す「肌」をテーマに、テキスタイルデザイン・ファッションデザインについて研究する学生有志が共同制作した作品を展示いたします。







「肌」
私たちは肌の色や質感を美しく見せるために、肌を覆うような服を着たり、隠すような化粧をしたりするが、本来人の肌は、どのような色であっても、どのような皺があっても、美しいものなのではないだろうか。
日本人は一般的に皮膚の色を肌色と呼び、わずかに赤みを帯びた淡黄色を想像する。しかし、肌の色は多種多様なため、近年絵具などの色名には使用しなくなった。だが、変化すべきは肌色を色名に使用しないことではなく、多様性を理解することだと考える。
黒にも白に近い黒があり、白にも黒に近い白もあるように、色名と色との関係は一対一とは限らない。色名が示す色にはそれぞれ異なる範囲があり、逆に、色の範囲を示す色名が複数ある場合もある。色名にはグラデーションのような連続的変化を包摂する豊かさを感じる。
年齢を重ねるごとに変化していく肌合いは、生きていることを実感させる。
ひとつひとつの皺や、シミ、年齢を重ねた肌は、その全てが私たちの人生であることを物語る。老化は純粋な形で進化していることだ。私たちは持って生まれた肌の色や、時を刻むことで変化していく肌を大切にしていくべきだと考える。


高田来未(東京造形大学 テキスタイルデザイン専攻領域4年)