biblioteca d’Oro -HOW ARE ARAKAWA GRIP AND YOU CONNECTED?-

EXHIBITION

biblioteca d’Oro -HOW ARE ARAKAWA GRIP AND YOU CONNECTED?-

会期:2024年7⽉11⽇(木)〜16⽇(火)
時間:11時〜19時
レセプション:2024年7⽉11⽇(木) 18時頃より(トークイベント終了後)
⼊場:無料

主催:荒川技研⼯業株式会社
ディレクター:STUDIO BYCOLOR
クリエイター:秋山かおり
空間デザイナー:浦田孝典、伊澤真紀
グラフィックデザイナー:Sdanley Shen
協賛:株式会社川島織物セルコン、帝人フロンティア株式会社、安多化粧合板株式会社、合同会社ELEMUS、ハタノ製作所、アイティーエル株式会社

本展は、2024年4月にイタリア・ミラノで開催された「ミラノデザインウィーク2024」にて、荒川技研工業が出展したインスタレーション作品を再構築して紹介します。
ミラノデザインウイーク2024特設サイト:https://www.arakawagrip.co.jp/50grips/mdw2024/





ミラノデザインウィーク2024での展示風景

概要
荒川技研⼯業は50周年を迎えました。
1975年に世界に先駆けてワイヤー⾦具の調整機構「ARAKAWA GRIP」を開発し、現在⽇本国内のみならず、世界中の美術館やギャラリー、ショップ等で愛⽤されています。この度、50周年プロジェクト‘50 GRIPS’を通して、国内外の著名建築家やデザイナー、そしてこれからを担う若手クリエイターのインタビューをまとめた書籍が、完成いたしました。

プロジェクトディレクターであるSTUDIO BYCOLOR秋山かおりにより、「触れる機会を増やす」ことを目的としてARAKAWA GRIPで綴じられた書籍 ‘50GRIPS-荒川技研工業と50人のクリエイターがつなぐデザインの可能性’。今年のミラノデザインウィーク期間中に、この書籍の完成を兼ねてARAKAWA GRIPを体感しながら書籍をご覧いただけるライブラリー‘biblioteca d’Oro(黄金のライブラリー)’が誕生しました。様々なクリエーションを支えてきたARAKAWAの今までの取組みをご覧いただき、まだ見ぬクリエイターの方々との出会いを期待します。皆様のお越しを心よりお待ちしております。

ディレクション:STUDIO BYCOLOR色や素材の持つ力を効果的に活用するデザイン事務所 STUDIO BYCOLOR 。2013年、秋山かおりにより設立。2002年千葉大学工学部デザイン工学科卒業、オフィス家具メーカー勤務を経て現在に至る。

なぜその色なのか、なぜその素材なのか。デザインの領域が拡がる今、当たり前を問い、私たちの目の前にあるものを一から見直すアプローチで、その足元に眠る時間を掘り起こしながら、より良い方向へものごとを進める。重視するべきはリサーチ・デザイン・リリースの3フェーズ。現場での素材や人々との対話から念入りに行うリサーチ。リサーチから見出した「芯」を実現するためのデザインワークは、メーカーや海外のデザイン事務所で培った経験を活かす。またリリースにおいては作り手・受け取り手の機微を捉えながら丁寧に伝えていく。

iF design Award Gold, DFA アジアデザイン賞ゴールド、DIA Top100、GOOD DESIGN AWARD受賞の他、LEXUS NEW TAKUMI PROJECT2016選定、他。グッドデザイン賞審査員の他、千葉大学、法政大学デザイン工学部にて非常勤講師を務める。近年は素材を切り口に日本のクリエイティビティを海外へ伝える MATERIAL IN TIME を香港をはじめとする国内外で主催。2022年荒川技研工業が運営する TIERS GALLERY にて、 Almach Art Gallery 共同主催の BLACK SERIES のディレクションを務めた他、50周年プロジェクト‘50 GRIPS’全体ディレクションを務める。
https://studiobycolor.com

空間デザイン:浦田 孝典桑沢デザイン研究所卒業。
TYD INC.を経て2010年TAKANORI URATA DESIGN INC.設立建築、インテリアデザイン及び、プロダクトデザインを手がける2014年、アウトドアギアブランド sunsetclimax を設立。ミニマルで美しく優雅なスタイルのデザインを提案している主な受賞歴として、GOOD DESIGN AWARD(日本)、DFA Design for Asia Awards(香港)、iF DESIGN AWARD 2019(ドイツ)、Architecture MasterPrize(アメリカ)、A’design AWARD (イタリア)、International Design Awards (アメリカ)などを受賞。
https://www.urata-design.com/

空間デザイン:伊澤 真紀人の暮らしをデザインすること、空間やモノが人にどう作用するかを考え主にインテリア、プロダクト、パッケージのデザインを手がける。見た目の美しさだけではなく、人の心に響く、機能性と美学が融合したものを目指す。大阪芸術大学芸術学部デザイン学科卒業。
設計施工会社デザイン室勤務後、デザイン事務所を経てmaki izawa design studio設立。
A’ Design Award and Competition Bronze 受賞。
https://www.instagram.com/makiiizawa/

50GRIPSトークイベント

これまでアラカワグリップを使用してきたクリエイターとのトークイベントを毎日開催いたします。
定員:各回40名(事前申込・先着順)
お申込みは下記グーグルフォームより。
https://docs.google.com/forms/d/1C0oNQSX4ZxfIhrVgHOLig4wGMPeamTMRCg5ZuEKnMjU/

1、オープニングトーク「biblioteca d’Oro 」
2024年7月11日(木)17:00~18:00
登壇者:浦田孝典、伊澤真紀、秋山かおり
モデレーター:高橋正明
50周年プロジェクト「50GRIPS」ディレクションの秋山かおりと、本展示の空間構成を手掛けた浦田孝典、伊澤真紀によるオープニングトーク。ミラノデザインウィークでの展示を振り返りながら、凱旋展での新たなる表現の可能性を語ります。

2、「パターンと連続性」
2024年7月12日(金)17:00~18:00
登壇者:野老朝雄、波戸場承龍、波戸場耀鳳(京源)
モデレーター:車田創(月刊『商店建築』副編集長)
TIERSのワイヤーファサードをデザインした美術家・野老朝雄と、2018年にTIERSで個展を開催した家紋絵師・波戸場承龍、波戸場耀凰によるクロストーク。パターンと連続性というテーマでアラカワグリップとの関係性を紐解きます。

【野老朝雄】美術家。1969年、東京生まれ。幼少時より建築を学び、江頭慎に師事。2001年9月11日より「つなげること」をテーマに紋様の制作をはじめ、美術・建築・デザインなど、分野の境界を跨ぐ活動を続ける。単純な幾何学原理に基づいた定規やコンパスで再現可能な紋と紋様の制作や、同様の原理を応用した立体物の設計/制作も手掛けている。主な作品として、東京2020オリンピック・パラリンピックエンブレム、大名古屋ビルヂング下層部ガラスパターン、TOKOLOPATTERN MAGNETなど。2016年より東京大学工学部非常勤講師、2018年より東京大学教養学部非常勤講師を務める。

【波戸場承龍】京源三代目 紋章上繪師。着物に家紋を手で描き入れる紋章上繪師としての技術を継承する一方、家紋の魅力を新しい形で表現したいという想いで、2007年より家紋のアート作品を制作。紋章上繪師ならではの「紋曼荼羅® MON-MANDALA」というオリジナル技法を生み出す。家紋やロゴデザインの域を超えて、森羅万象を描き出す職人兼デザイナーとして、あらゆる分野のデザインに挑戦し続けている。

【波戸場 耀鳳】紋章上繪師。2010年より工房「誂処 京源」の立ち上げを機に家紋とデジタル技術を掛け合わせた多種多様なビジネスモデルを三代目の承龍と共に構築。デザインの宝庫である家紋が常に身近にある環境で育ち、8歳から始めた書道で培われたバランス感覚で、シンプルでミニマルなデザインを行う。父 承龍とともに、家紋の魅力を国内外に発信している。

3、「うまみのきいたデザイン」
2024年7月13日(土)15:00~16:00
登壇者:服部隼弥(Bouillon)
モデレーター:車田創(月刊『商店建築』副編集長)
デザイナーがマテリアル実験やプロセスにフォーカスしたクリエーションのプラットフォーム「Experimental Creations」でアラカワグリップの新しい使い方の実験を行い、それを元に2019年に表参道ショールームの内装デザインを担当。Bouillonらしい「うまみのきいたデザイン」とアラカワグリップを融合を目指したプロジェクトの話を展開します。

【服部隼弥】
名古屋芸術大学スペースデザインコースを卒業後、家具メーカーや大学助手などを経て、2016年にBouillonを設立。身の回りの素材に改めて着目し、「うまみのきいた暮らし」をテーマにデザインした作品を国内外で発表するかたわら、インテリアショップIDÉEなどにデザイン提供を行う。

4、「バーニーズニューヨークに見るスタイリングのエッセンス」
2024年7月13日(土)16:10~17:10
登壇者:谷口勝彦
モデレーター:車田創(月刊『商店建築』副編集長)
デザインのハードからソフトまで携わることでバーニーズの世界観を表現してきた谷口氏。当時手掛けた事例を多角的に振り返りつつ、現代の空間デザインに求められるスタイリングのエッセンスについて伺います。人々の生活に豊かさをもたらす、上質かつ洗練されたシーンは、どのようにして生まれるのか。画像やスケッチと共に探ります。【谷口勝彦】1959年生まれ。1991年、バーニーズ ジャパンに入社。米国バーニーズ ニューヨークにてサイモン・ドゥーナンに師事。第一号店(新宿店)オープン以来、全店舗のウィンドウ、フロアディスプレイ、店内環境、VMD、広告ビジュアルなど目に映る全てのイメージを統括。銀座、神戸、福岡の店舗では建築デザインも行なう。2024年2月取締役クリエイティブディレクターを退任、翌3月独立。現在taniguchi  LCC.代表。武蔵野美術大学非常勤講師、第13回日本DM大賞郵政大臣賞受賞。

5、「見たことのないケシキの作り方」
2024年7月14日(日)15:00~16:00
登壇者:徳田雅子、東克紀(橋本夕紀夫デザインスタジオ)
モデレーター:車田創(月刊『商店建築』副編集長)
橋本夕紀夫デザインスタジオは2008年、2016年とJAPAN SHOP荒川技研工業ブースのデザインを手がけた。巨石を吊り象徴的に魅せたデザインなど、橋本氏と共に取り組んだ「見たことのないケシキ」の作り方について語る。

【徳田雅子】1980年、富山県生まれ。2003年、武蔵野美術大学空間演出デザイン学科を卒業後、橋本夕紀夫デザインスタジオに入社。主な担当物件として、「竹泉荘」「Pas de calais New York Soho」「ROZILLA-PATISSIER eS KOYAMA」など。

【東克紀】1980年、三重県生まれ。2004年、武蔵野美術大学空間演出デザイン学科を卒業し、橋本夕紀夫デザインスタジオに入社。主な担当物件として、「TANSEI 伊勢丹新宿」「nol kyoto sanjo」「茶懐石 温石」「旧軽井沢KIKYOキュリオ・コレクションbyヒルトン」「ミキモト銀座ブティック2」「奥井海生堂 コレド室町店」など。

6、「Balloonシリーズ制作秘話」
2024年7月15日(月・祝)15:00~16:00
登壇者:板坂諭
モデレーター:車田創(月刊『商店建築』副編集長)
デザインレーベル「h220430」の設立当初からつくり続けているBalloonシリーズは、浮遊感を表現するため、アラカワグリップを使用しています。Balloonシリーズの制作秘話を語ります。

【板坂諭】2012年に建築設計やプロダクトデザインなど、エリアやジャンルを越えて創作活動を行う株式会社thedesign laboを設立。著書に「New Made In Japan」(青幻舎)、「IN THINGS」(Lecturis)がある。

7、「Experimental Creations」
2024年7月16日(火)15:00~16:00
登壇者:村越淳、上野侑美(Experimental Creations代表)
モデレーター:高橋正明

デザイナーがマテリアル実験やプロセスにフォーカスしたクリエーションのプラットフォーム「Experimental Creations」でアラカワグリップを使用したインスタレーション「Equilibrium」を発表した。グリップで圧をかける能動的な使用という発想の転換とは。2019年ミラノデザインウィークで発表した同プロジェクトについてExperimental Creations代表・上野侑美とともに紐解きます。【村越淳】Takramプロダクトデザイナー/Jun Murakoshi Design代。 社会や暮らしの中で見過ごされがちな、柔らかさや弱さを伴う感情や事象に寄り添うデザインを手掛けており、作品はニュルンベルク新美術館、上海ガラス美術館に収蔵されている。千葉大学大学院ならびにRoyalCollege of Artを修了。千葉大学非常勤講師。

【上野侑美】Producer / Director 大学卒業後、NPO法人 Design Associationで東京デザインウィークのプロデューサーとして従事。その後CMF デザインを専門とする株式会社FEEL GOOD CREATIONで、デザインと技術・素材を繋ぐ活動を行う。2013年、デザイナーがマテリアル実験やプロセスにフォーカスしたクリエーションのプラットフォームとして「Experimental Creations」を立ち上げる。東京、ミラノ、台湾で展示を実施。現在は、上野住宅建材株式会社で輸入建材卸業を行う。

8、クロージングトーク「プロダクトとしてのARAKAWA GRIP」
2024年7月16日(火)17:00~18:00
登壇者:長谷高史、秋山かおり
モデレーター:高橋正明
1980年代に機構としてのアラカワグリップを最初にデザインし、世に送り出したプロダクトデザイナー・長谷高史と秋山かおりによるプロダクトとしてのアラカワグリップの魅力についての話を展開します。

【長谷高史】1947年、東京都生まれ。1972年、東京藝術大学美術学部工芸科IDを卒業。1974年、同大学院美術研究科IDの芸術修士を修了。1976年、東京藝術大学の助手となり、1993年まで非常勤講師を務める。1980年、長谷高史デザイン事務所を設立。工業デザインや環境デザイン、公共デザイン、デザイン教育など、さまざまな分野のデザインを展開。人、モノ、バ、トキ、コトの美しく心地良い関係づくりを目指している。現在は、愛知県立芸術大学名誉教授、日本デザイン学会名誉会員、日本インダストリアルデザイン協会特別会員・監事、日本デザインコンサルタント協会理事など。