on GRIP  04  /  Masashi Hirao

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表現の可能性を無限に広げる

平尾成志

表現の可能性を無限に広げる – 平尾 成志
(撮影/Sachiko Arakawa)
表現の可能性を無限に広げる – 平尾 成志
(撮影/Sachiko Arakawa)

表現の可能性を無限に広げる

自然をつくり出す盆栽と人工的につくられたワイヤーシステムは、本来だと絡むことがないものである。しかし、初めてARAKAWAGRIPを見た時に新しい盆栽の見せ方を一気に思いついたことを、今でも覚えている。本来、盆栽の飾りは床間や頑丈なテーブルの上で展示するが、それが空中に浮いていたらなんとも不思議な展示になり、心地良い浮遊感の中に重たい石に付いた盆栽が浮いているという違和感を表現できると感じた。
この表現を実現するためには、30㎏以上ある盆栽作品を支えることのできるARAKAWA GRIPが必要不可欠であり、不可能だったはずの盆栽作品を空中に吊ることを安心して実施できた。この「武器」を手に入れたことにより、これからさらなる表現の幅を広げることができるだろう。盆栽とARAKAWA GRIPの可能性は無限である。〈 文/平尾成志〉

平尾成志

平尾成志

成勝園

京都東福寺、重盛三玲作庭、本坊庭園に感銘を受け、日本の盆化を継承する仕事に就きたいと、さいたま市加藤三郎蔓青園にて盆栽を修行をする。伝統的な盆栽のみならず、盆栽の新しい可能性を追求し、国内外にて盆栽パフォーマンスや他業種とのコラボレーションし、次の世代へ盆栽を継承する活動をしている。

https://seishoen.com/

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