from GRIP  05  /  Masahiro Yoshida

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ワイヤーの密度の変化により「壁」や「窓」をつくり出す

吉田昌弘

ワイヤーの密度の変化により「壁」や「窓」をつくり出す – 吉田 昌弘
(撮影/宮本啓介)
ワイヤーの密度の変化により「壁」や「窓」をつくり出す – 吉田 昌弘
(撮影/宮本啓介)

ワイヤーの密度の変化により「壁」や「窓」をつくり出す

「ナナズグリーンティー」は「抹茶」という切り口から「新しい日本のカタチ」を世界に発信しており、その店内に求められる空間は「現代の茶室」である。
茶室の土壁の下地には、貫や竹などを格子状に組み、縄などで編んだ小舞という技法が使われている。その密度を変化させることで、強度を出したり、開口部をつくり出している。また、土壁の一部を塗り残して下地の格子を見せた窓は「下地窓」と言われ、千利休が始めたものである。
「mozo ワンダーシティ店」では、茶室の小舞技法の表現として、ARAKAWA GRIPのブラックワイヤーを空間に対して格子状に編み込んでいき、その密度の変化によって壁や窓となる空間をつくっていくことを試みた。〈文/吉田昌弘〉

吉田昌弘

吉田昌弘

KAMITOPEN一級建築士事務所

1977年、大阪府生まれ。2001年、京都工芸繊維大学工芸学部(岸和郎ゼミ)を卒業後、タカラスペースデザイン株式会社に入社。2007年、KAMITOPENを設立。2008年、株式会社KAMITOPEN一級建築士事務所を設立。日本大学非常勤講師。

http://kamitopen.com/

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