
木製ハンガーのパーツが生む柔らかな表情のスクリーン
東京・浅草橋にある「CPK GALLERY」は、ハンガーや什器の制作・販売を手掛ける日本コパックがファッション・デザインを多角的に発信する場所として、計画されました。ギャラリーなので、フレキシブルかつニュートラルであることが基本となりますが、クライアントの理念である「ものづくりへの熱意」を空間のシンボルとして表現することが重要だと捉えました。
ある日の打ち合わせで日本コパックの中国工場にある木製ハンガーを目にした際、何種類かあるパーツを組み合わせ、「CPKGALLERY」らしいスクリーンをつくれないかと考えました。しかも自社製品なので、破格の値段で。スクリーンは高さ3mを超える上、無垢の木ですから、それなりの荷重にもなります。しかし、採用したグリップによって、まるで木が編み込まれたかのような柔らかいスクリーンが実現できました。〈 文/山﨑健太郎〉